コマメディア 〜史上最弱の仏弟子コマメ〜

雑誌、書籍で活動するライター森竹ひろこ(コマメ)が、仏教、瞑想、マインドフルネス関連の話題を紹介。……最弱なのでおてやわらかに!

【告知】7月23日(日) 横田南嶺管長×藤田一照師「対談 悟後の修行」を開催します。現地&オンライン参加

 


一昨日、7月23日(日)開催予定の、円覚寺管長・横田南嶺師と禅僧・藤田一照師の対談のセッティングなどの確認のため、編集の川島さんと、会場の円覚寺へ。

 

 

 毎年1回開催していたお二人の対談も、今回が3回目で一応完結になります。今までの2回は円覚寺で対談いただいたのをオンラインで中継していましたが、今回は会場とオンライン参加が選べるハイブリット開催。
 新たな試みのため、会場を当日と同じセッティングにして音響や配信状況など入念に確認しました。
 

 

 修行僧さん達のテキパキとした設営作業も頼もしく、現場にいるサンガ新社関係者は2人ですがオンラインで編集者やライター、技術アドバイザーなどとも繋がり、総力をあげての準備です。
 オンラインでも参加できますが、お二人の存在に直に触れられる、現地参加はとてもお勧めです。公開対談の終了後、現地参加者限定でここだけの話的なアフタートークをしていただきます。
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(ちょっと裏話)
■テーマ「悟後の修行」について
 

和やかに打ち合わせ中の横田管長と、編集部の川島さん
 
 今回のテーマは2017年に発刊された「サンガジャパン27号 禅特集」のインタビューで、横田管長が紹介され坂村真民の詩「遠い道」にさかのぼります。
 
 坐禅に打ち込んでいた真民はこの詩を通して、何年もかかって光が生まれる混沌のところへ往き、そしてまた生きとし生けるものの悲しみと喜びの渦巻くところへ還ってくるという大乗の悟りと「悟後の修行」の決意を、心打つ言葉で表現しています。
 坐禅や瞑想実践者の道を示すこの詩に、私も鼓舞され、今も折に触れて読んでいます。
 
 いつか「悟後の修行」のテーマで横田管長をはじめ高僧方からお話をお聞きしたい。それは仏教実践者としての素直な思いであり、また仏教ライター・編集者としてハイコンセプトな企画の種(ストック)でもありました。
 
 その後、横田管長と藤田一照師という、このテーマを語っていただくにはまたとないお二人の連続対談が実現。
 最終回のテーマと定め、本来の定義、隠元禅師の大悟後の利他行、道元禅師の遺言、禅宗と慈悲、GRACEなど医療の現場での仏教の慈悲(コンパッション)の応用などのトピックスを学び、担当編集者の川島さんと共有。
 さらに川島さんが深めてくださり「悟後の修行〜終わりなき修行の果てしなき済度」というタイトルになりました。
 
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「遠い道」坂村真民
 
それは遠い道である
月までよりも遠い道である
しかしわたしは何年かかっても往くであろう
風がおこる根元のところへ
光が生まれる混沌のところへ
 
そしてまた幾年かかっても還ってくるであろう
もろもろのものたちが愛の火を燃やしあって生きようとしているところへ
こころを相寄せ合って暮らしているところへ
生きとし生けるものの悲しみと、よろこびの渦巻くところへ