2016年5月8日(日)、プラムヴィレッジ(臨済禅系)の僧侶団をお招きして、「医療・心理関係者向けマインドフルネス研修会」が、芝大門の浄土宗大本山・増上寺で開催されました。
プラムヴィレッジ(PV)は、マインドフルネスを西洋社会に広めた禅僧ティク・ナット・ハンの拠点である仏教僧院です。現在はフランスを本拠地に、欧米やアジアなど各地に広がり、今回は香港PV代表のブラザー・ファプ・カムや、タイPVの男性僧侶トップのブラザー・ファプ・ニェムをはじめ、シスター&ブラザー10名と、日本PJサンガのメンターである在家ダンマティーチャーのアン・フーン夫妻が来日。GWを中心にリトリートや講演などが行われました。
私は昨年の「医療・心理学関係者研修」は書籍制作のため取材でうかがいましたが*1、今回はボランティアスタッフとして参加。そのため講義などは拝聴できませんでしたが、他のスタッフとともに「今ここ」の気づきを携えながら、マインドフルネスのプラクティスとして運営に取り組むことができました。
プログラム
午前
・開場(歌う瞑想)
・開会のことば
・ゲスト講義 「日本の医療現場とマインドフルネス」
聖路加国際病院 精神腫瘍科部長 保坂隆先生
・講義 「そこにとどまって癒すー止まる、静まる、休む、深く観ることによる癒し」
アジア応用仏教研究所所長 ブラザー・ファプ・カム
ランチ
・食べる瞑想
午後
・トータルリラクゼーション
・グループシェアリング
・歩く瞑想
・閉会のことば
トータルリラクゼーション
サンガマッサージ
仕事上のプレッシャーやストレスが多い医療・心理職の人たちには、充分な癒しの時間が必要だったのでしょうか。トータルリラクゼーションは予定より時間を延長して、いつもの「横になる瞑想」に加え、参加者同士で愛や感謝をこめてマッサージし合う「サンガマッサージ」も行われました。
歩く瞑想
この日のクライマックスは、増上寺境内を歩く瞑想。僧侶たちを先頭に二百人ほどが、広い境内をゆったりとマインドフルネスに歩く光景は圧巻でした。
私もそのなかの一人として歩いていると、自分が独立した存在ではなく、大河の一滴であることを想い起こしました。そして流れに身を任せて歩いていると、深い安心感を覚えるのです。お味見程度とはいえ、「無我」の心地よさの一端にふれたようでした。
お勧め書籍も紹介
今回は、私は受付け準備、物販(書籍コーナー)、ダルマシェアリング(グループディスカッション)のサポートを担当しました。
ティク・ナット・ハンやプラムヴィレッジ関連の本は多数出版されているので、書籍コーナではそれぞれの本のポイントをポップに書いてアピール。PVサンガの直樹さんとみほさん、出版社サンガの五十嵐さんもお勧めの本のポップを書いてくれて、おかげで多くの人に手に取っていただけました。
日本のキッズプログラムの中心メンバー、みほさんは『ブッダが教える「生きる力」の育て方』を推薦!かわいいイラストに、気持ちもほっこり。
直樹さんは「プラムヴィレッジの瞑想の教科書 三本 柱」ともいわれる、「大念処経」や「出入息念経」などパーリ経典の、ティク・ナット・ハンによる解説書を推薦
ティク・ナット・ハン マインドフルネスの教え―プラムヴィレッジ来日ツアー2015ドキュメントブック(CD付)
- 作者: ティク・ナット・ハン,プラムヴィレッジ僧侶団,佐々涼子,島田啓介,サンガ編集部
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2015/10/27
- メディア: 単行本
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*1:プラムヴィレッジ来日ツアー2016のドキュメントブック『ティク・ナット・ハン マインドフルネスの教え』として発刊されました