6月23日〜24日、島田啓介さんを講師に向かえた「ここちよい暮らし2018」に参加するため、安曇野の山麓に建つ、持続可能な暮らしを実践しているゲストハウス「シャンティクティ(平和の家)」にうかがいました。
「ここちよい暮らし」は毎月多彩な講師を招き、自然とつながり、平和でここちよい暮らしをともに学ぶ、1泊2日のリトリート型の講座です(通い参加も可)。
ティク・ナット・ハンの書籍を多く翻訳され、長年マインドフルネス瞑想の指導をされている島田さんが講師を担当する今回のテーマは「こころを整える」。仏陀の教えや、マインドフルネスの実践などを通して、今ここの自分をとりもどして、深く生きることを学んでいきます。
↓以下、写真レポートです
プログラム 講義やシェアリングにガータ(偈)つくり、さらには畑仕事や野外料理まで、座学と実習がバランスよく組まれています。
私にとってシャンティクティを訪ねるのは、2013年にプラユキ師のリトリートを開催してから5年ぶり。
プラムヴィレッジソングの『I Have Arrived(ただいま)』で参加者を歓迎してくれて、一気に懐かしい居場所へ帰ってきた感覚に。「♪ここに、ついた、おかえり今へ〜」という歌詞が心に優しく染み入ります。
掲示した歌詞は、シャンティクティのオーナーのともこさんの筆によるもの。優しくたおやかな筆致が、歌詞に合っていますね。
夜のお話の時間。暗くなるにつれて参加者の親密感が増し、心がリラックスandオープンになり、教えも深く入ってきます。これが泊まりがけの講座の、よいところのひとつですね。
島田さん 「マインドフルネス(智慧)とコンパッション(慈悲)は、コインの裏表です。では、コインとはなんでしょうか。それは我々の本質であり、無我です。もし我がコイン(我々の本質)なら、智慧も慈悲も持つことができません」
早朝、シャンティクティの庭(畑)を歩く瞑想。一歩一歩、豊潤な大地の感触を確かめながら歩きました。
野外キッチンの一角で、元尼僧(現在は「みなの宗」所属?)で、アーユルヴェーダ講師でもあるタミコさんがチャパティの作り方を、詳しく教えてくれました。このあと、成形・森竹、焼き方・島田さんで、ランチ用(1人1枚)のチャパティを焼くのですが……形はともかく、味は古代小麦とお手製のギーが相まって、味わい深かったです。
古代小麦は品種改良を重ねる前の小麦。アレルギーの原因になるグルテンもほとんどフリーだそうです。
ランチは、シャンティクティでとれたものを中心に、色とりどりの野菜や野草、山菜づくし。野外のテラスで鳥の声をバックミュージックに、目、鼻、耳、舌、食感の五感をフルにして味わいました。(まさに、五感フルネス?)
最後は、パステル画を朋子さんの指導でパステル画のカードを制作。そこに、自作のガータ(偈:マインドフルネスへと導く短詩)も書き込みます。
今回は連続講座の一つということもあり、多くの参加者さんは瞑想や仏教に対して強い関心があるわけではありません。そのなかで島田さんは、自身の病気や挫折などの体験をふまえながら、仏教やマインドフルネスの大切なエッセンスを説得力をもって伝えられているのは、さすがでした。
また、充実した講座をていねいに運営し続け、今回も安心して取り組める場を整えてくださった、ともこさん、タミコさん、うたさんには、リスペクトと感謝の思いでいっぱいです。