右がクムダ・セヤドー、左はコウィダ比丘です。
今年も、はらみつ法友会さんの招きでクムダ・セヤドーが来日されました。セヤドー(長老)は、長年ミャンマーのモービー地区の僧院で瞑想を指導され、その丁寧な指導と温厚なお人柄で、多くの修行者や仏教徒から慕われています。
来日中の約一ヶ月間、日本各地で瞑想会や合宿が開催され、私は7月16日の瞑想会に参加しました。
会場には50人ほどの参加者が集まるなか、セヤドーは柔らかな微笑みをたたえて登場。
瞑想会は、ちょっと意外でしたが三帰依やチャンティング(読誦)、五戒の授与などは行わずに、いきなり初心者瞑想指導から始まります。
瞑想指導
セヤドーの指導された瞑想は、呼吸への気づきの瞑想「アーナ・パーナ・サティ」。まずは、鼻先の呼吸に集中し続けることで、仏教修行の土台となる集中力を養うことから始めます。これは、パオ瞑想センターで修行した指導者に共通しているところですね。
座り方
背筋を真っすぐ伸ばし、足を組んで座ります。組んだ足は結跏趺坐や半跏趺坐のようにももの上には乗せずに、股間に引き付けて置きます。
目は集中しやすいように閉じます。
集中の対象
鼻先を呼吸が出たり入ったりする流れに集中します。呼吸が体の中に入っていく流れは追わないで、あくまで集中・観察する場所である鼻先に留まります。
集中できない時、考え事が止まらない時
呼吸に合わせて「1つ」から「8つ」まで数えて、また「1つ」に戻る。この時、呼吸が入ってから出て行くまでが「1つ」になります。これを10回繰り返したら、鼻先の呼吸へと戻ります。途中で集中できるようになったら、そこで戻ってOKです。
ご指導が終わると瞑想を1回50分前後、あいだに質疑応答や休憩をはさみながら3回行いました。瞑想中はサヤドーと、通訳も兼ねて来日されたコウィダ比丘が一緒に座ってくださいます。私たち瞑想実践者は、普段は一人で黙々と取り組んでいますが、時には先生とともに実践することで励まされ、よりチャンダ(意欲、修行者マインド)も湧いてきます。貴重な時間を与えてくれたセヤドーに感謝するとともに、サンガの大切さを実感する一時でした。
最後の法話では、瞑想を進めていくための15の善き行い「十五徳行(Caraṇa15)」について解説してくださいました。日本ではなかなか聞く事のできないテーマです。みなさん、一言も聞き漏らさないように耳を傾けていました。
クムダ・セヤドーは、この瞑想会を皮切りに各地を訪ね、日本に本場ミャンマーの瞑想とダンマを伝えてくださいます。
スケジュールは、はらみつ法友会のサイトで確認できます。
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