このゴールデンウィークにタイのスカトー寺、およびウィリヤダンマ・アシュラムで修行と指導に励む僧侶方が来日し、関西と北陸で瞑想会や法話会が開催されました。
私は5月5日に石川県かほく市で行われた「気づきの瞑想会(チャルーン・サティ)1日瞑想会」に参加しました。
気づきの瞑想会(チャルーン・サティ)1日瞑想会
日時
2019年5月5日(日・祝) 10:00〜16:00
場所
石川県西田幾多郎記念哲学館
指導僧侶
スティサート・パンヤーパティポー師(スカトー寺副住職/ノース師)
サンティポン・ケーマパンヨー師(トゥム師)
進行
浦崎雅代さん(翻訳家)
上の写真の左からノース師、トゥム師、ジョー師、浦崎さん。
タイの僧侶は出家順に左から並んでいきます。
大学を卒業後、すぐに出家され僧歴19年のノース師が一番左。大学卒業後は建築デザインの世界で活躍され、50歳を越えてから出家されたトゥム師は僧歴16年のため真ん中。
右のジョー師は僧歴2年です。
ノース師とトゥム師は、日本人僧のプラユキ・ナラテボー師の師匠である元スカトー寺住職の故カムキエン師に師事されていたので、プラユキ師の弟弟子にあたります。
・イントロダクション
瞑想会の参加者は、瞑想やタイの仏教にも馴染みのない方が多数のようでした。
そこで、まずは来日ツアーを企画した浦崎さんと古山さんが、映像をまじえながらタイのお寺の様子を紹介。
浦崎さんと縁の深いスカトー寺やウィリヤダンマ・アシュラムは修行寺。凛とした空気が漂います。
対して古山さんの関わるお寺は、人々の集まる場としても機能しているそうです。僧侶方はお寺で法話されるだけでなく、病院のターミナルケアにも関わり、病を抱えた人の精神的ケアも担われています。
また、お寺では在家による体操や踊り(盆踊りにも似た民族的踊り)などのプログラムも行われて、いつも人で賑わい、なんだか日本の市民会館のよう。僧侶方もかなりフレンドリーに在家の人と接しています。
一口にタイ仏教といっても、自身の修行と人々のために多彩な展開があるようです。この柔軟さは「チーム仏教」といった趣きでしょうか。
・講和
その後、僧歴の最も長いノース師が穏やかな笑顔で、「体や心を見ること」について具体的にわかりやすく話されました。
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法話抜粋(文責:森竹)
私たちは苦しんでいる時は、心がどうなっているのかを忘れている時です。
今日は「私のことを人にわかってもらいたい」という気持ちは置いて、自分の心を知る練習をしましょう。
自分自身の心を理解して自分とともにいられるようになれば、他の人の心も理解できるようになります。
ただ、私たちは最初から心を知るのは難しいので、体を知る(見る)ことからはじめていきましょう。
鏡に映った自分を見るような感じで、見ていきます。
怒っている人の表情を見たことはありませんか?
怖くないですか?
自分は、あんな顔をしたくないと思いませんか?
怒っている顔は本人には見えないけど、まわりの人は見える。
そのように、鏡に映すように見ていきます。
鏡を見る時は、見ようと思わないでもパッと見えますよね。
私たちが練習するのは、そういう感じで鏡を見た時のようにパッと見ることです。
鏡で顔を見て「シミがあるなあ」とか、「もっとキレイになりたい」という考えは、パッと見た後から出てきます。
パン!(手をたたく)
今、音が聞こえましたね。「なんで、手をたたいたのだろう?」と考えましたか。
見えたり聞こえたりしたのと、考えたのは別で、それを分けるのはすごく大事です。
音に気づく、その後の考えに気づく。
そのように1回1回を区切りながら、1回1回に気づいていきましょう。
自分を目覚めさせましょう。
今、声を聞いていることに気づいていますか?
今、座っている体がどういう感じか気づいていますか?
自分が何をやっていても目覚めている、そういう練習をしていきます。
(練習を続ければ)心がすごい速さで動いていることを感じられるようになります。
体をみるトレーニングをしていても、そのように心もだんだんみえるようになります。
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「午後の部I」に続きます↓
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