コマメディア 〜史上最弱の仏弟子コマメ〜

雑誌、書籍で活動するライター森竹ひろこ(コマメ)が、仏教、瞑想、マインドフルネス関連の話題を紹介。……最弱なのでおてやわらかに!

チベット僧・Dr.バリー・カーズィン師×作家・田口ランディさん「慈悲を生きるとは?」

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今日は、午後から新宿区の経王寺本堂で行なわれる、「東京慰霊祭2018 音楽コンサートと祈りの一日 会いたい」に参加、そして夜は「スワリノバ」だ。

今、両会場で配布する、ダライ・ラマ法王の担当医でもある西洋人のチベット僧Dr.バリー・カーズィン師と、作家の田口ランディさんの対談「慈悲を生きるとは?」のフライヤーの準備をしていた。

 

思えば、3月は日本人にとって特別な月だ。

啓蟄を過ぎると、3月10日は東京大空襲、11日は東日本大震災、そして20日は地下鉄サリン事件と、甚大な傷を残した事件が起きた日が続く。

まるで、冬ごもりの虫が土から出てくるように、社会に向けて眼を開けろ、今を生きる命と向き合えと、呼びかけられているようだ。

 

図らずも、バリー師と田口さんの対談は、3月20日に開催される。田口さんは地下鉄サリン事件の実行犯である死刑囚Yさんとの、十年を超える交流の実体験をもとに書いた小説『逆さに吊るされた男』を、昨年12月に刊行されたばかりだ。

 長く地下鉄サリン事件の取材を続けながらも、意外にも田口さんはこの事件について語ることはあまりなかったそうだ。でも、今回の対談相手は友人であり、智慧と慈悲を二翼とするチベット僧のバリー師。社会問題としてではなくて、宗教として語り合えることもあり、触れることになるそうだ。

 

田口さんはこの問題は、「慈悲と深く関わっている」と言う。慈悲とは仏教では「仏・菩薩が衆生をあわれみ、苦を除き、楽を与えようとする心」を指すが、それは、この事件とどう関わっているのだろうか。仏教の慈悲と、作家・田口ランディさんの考える慈悲は同じものなのだろうか。対談は、サリン事件や慈悲などを足がかりに、人間が根源に抱える問題へと進みそうだ。

 それは、この時期に聞こえてくる「社会に向けて眼を開けろ、今を生きる命と向き合え」という呼びかけに戸惑う私に、大きなヒントを与えてくれるのではないだろうか。

 

 

イベント詳細

サンガくら チベット僧・Dr.バリー・カーズィン師×作家・田口ランディさん「慈悲を生きるとは?」 

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